1991 カマロ Z28(ディーラー車)
TPI 5700cc
700R4 A/T
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インテークガスケットからのクーラント漏れ修理は意外と多い作業です。 シボレーは四隅がクーラントの通り道ですので、 その辺りがウェットになってきてるとそろそろ直さないといけません。 しかしインテークガスケット交換で1番大変なのがこのTPIなんです。
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デスビを抜いたらTPI本体にかかります。 デスビを抜くときはローターの向き、 本体の位置をマジックなどでマークしておきましょう。 複雑に部品が付いているのとボルト本数もかなり多いので大変です。ランナーのボルト20本を外します。プレナムが取れました。
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エンジンの中はスラッジが全くなくとても綺麗な状態。オイル管理が良かったのでしょう。 水回りのガスケットの部分は崩れかけていました。後ろ側はインマニで蓋になるので色々溜まっています。 残ったガスケットなどはスクレーパーで綺麗にしておきます。 ゴミが入らないように詰め物をしてからにしましょう。掃除機を使いながらやるとゴミがあまり落ちません。
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ねじ穴はチェイサー(ネジを掃除するタップのような物)を通しておき、パーツクリーナーでドライにしておきます。 バルブを覗いてみましたが意外に綺麗でした。 古いエンジンだとインテークバルブにはスラッジがごっそり乗ってたりします。
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外れたパーツたち。中はEGRのおかげで真っ黒になります。 TPIのランナーガスケットは今回は楽に剥がれましたが、初めて外した場合などは石みたいにカッチカチで、 それを剥がすのに何時間もかかります。各パーツはこれから洗浄します。
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インマニはEGRやフューエルレイルなど各パーツを外して洗浄します。 根気が要りますががんばって洗浄です。 インジェクターのOリングも交換しました。 WAKO'Sエンジンコンディショナーは臭いが強烈ですが、 カーボン、スラッジを溶かしてかなり綺麗になりますね。
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取り付けにあたり、ケミカルを4種類くらい使います。ガスケットの裏とヘッドにシーラーを薄く塗ります。 "GASGACHINCH"というシーラーですが正しい読み方がわかりません... ラバーセメントのような物でガスケットを固定出来ます。
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乾くまでボルトにパイプシールを塗っておきます。 ボルトは貫通なのでシールを塗らないとオイルが上がってきてしまいます。 水回りにシリコンシーラーを薄く塗ります。 塗りすぎてもはみ出すだけなのと、ゴミになってラジエターに詰まったりするので。 ビードをエンジンブロックまで伸ばすのが重要です。
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水回り以外のところにGMのシーリングコンパウンド(通称タレ)を塗ります。 塗らなくても問題ないのですが、オイルが染みてくるので、それを少しでも防ぎたいから塗っています。 はみ出したシーラーがガスの流れを悪くすると思うので、ポート周りにはシリコンシーラーは使いません。 水回りには薄くシリコンシーラーを塗り、同時にブロックの前後にもシーラーでビードを作ります。
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インマニを載せます。12からここまではなるべく短い時間でやらないといけません。 シリコンシーラーは表面から乾くのでインマニとの接着が悪くなり、オイル漏れしやすくなります。 ねじ穴を合わせて、ボルトを仮付け。同時にブラケットなどがあれば忘れずに。 締め付け順序通りに手で軽く締めておきます。 その後、トルクレンチで数回に分けてこの場合47Nmまで締めます。 ガスケットは若干潰れるので最後の規定トルクで2,3回くらい締めた方が良いでしょう。
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ビードがこんな感じではみ出してきてればOKです。 サーモスタットも新品に交換して、 ウォーターネックを取り付けます。 ボルトにパイプシールを塗っているのは錆び付き防止です。 ここのボルトは錆付いて良く折れます。 折れ込むと大変なので予防です。
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フューエルレールを取り付けて、ランナーガスケットをセットしておきます。 バキューム関係もこの時点で付けておきます。TVケーブルも中にセットしておきます。 ランナー左右を下側だけ仮付けし、プレナムを間に下ろして仮付け。 均等に軽く締めていき、最終的に34Nmまで締めます。